コラム COLUMN

知って得する!歯のコラム

歯の矯正をすると小顔になれるって本当!?

少し前に、「歯の矯正をすると小顔になる」という話が各種メディアで取り上げられました。「歯並びと顔のサイズは関係ないでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、可能性としてゼロではありません。

歯列矯正は、あくまで歯並び・噛み合わせを改善するための治療であり、小顔にするための治療ではありません。とはいえ、私たちの顔貌・フェイスラインは噛み合わせと無関係ではないのも事実です。実際に、歯列矯正で噛み合わせを改善することで、人によっては顔の輪郭がシャープになる、エラが気にならなくなる、などの効果が得られるケースもあるようです。

噛み合わせが悪いと顔が歪む!?

「顔が左右対称であること」は、美男美女の条件の一つであると言われます。それだけに、顔の歪みが気になっている方は意外と多いのではないでしょうか。顔が歪む原因の一つに、「噛み合わせの悪さ」があると言われています。その人の噛み合わせの状態や骨格にもよりますが、まったく影響がないとは言い切れないようです。

たとえば、歯並びが悪い、歯の高さが高すぎる・低すぎる、被せ物・詰め物の高さが合っていないなどの理由で噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪いというのは、どこか一箇所の歯に過度な負担がかかっていたり、顎関節に不自然な力がかかっていたりする状態です。この状態が続くと、人によっては顔貌のバランスが崩れるおそれがあります。逆に、矯正治療や補綴物の調整などによって噛み合わせを改善することで、顔貌のバランスが改善されるケースもあるようです。

噛み癖があると顔が歪む!?

私たちは食べ物を咀嚼するとき、歯(顎)全体を使うのではなく、左右どちらかの歯(顎)を使いがちです。たとえば、左ばかりで噛むクセのある人は、左側の顎周辺の筋肉が右側に比べて発達します。それが続くと、筋肉の下にある骨格も変化していき、徐々に顔のバランスが崩れていくケースがあるようです。もし、顔の歪みが気になっているのなら、噛むときに左右の歯(顎)を均等に使うことを意識してみてはいかがでしょうか。

親知らずを抜くとフェイスラインがすっきりする!?

矯正治療の一環として、親知らずを抜くケースは多々あります。また、虫歯になってしまった(虫歯になるリスクが高い)ために、親知らずを抜くケースも少なくありません。歯を抜くと、歯を支えていた顎の骨が徐々に痩せていきますが、特に親知らずはもっとも外側にあるため、抜歯して周辺の骨が痩せることで、フェイスラインがすっきり見えるようになることがあるようです。

よく芸能人などで、「小顔にするために親知らずを抜いた」というようなウワサが流れることがありますが、通常、歯科医院では小顔にするために親知らずを抜歯することはありません。親知らずは、すでにトラブルを起こしているケースか、将来的にトラブルを招くリスクが高い場合に抜歯という判断をするのが一般的です。

新宿スワン歯科・矯正歯科 院長より

私たちの噛み合わせは、年とともに変化していきます。たとえば、虫歯や歯周病で抜歯すると、その影響で噛み合わせが変わることがあります。また、眠っているときに無意識に歯ぎしり・食いしばりをしていると、歯が削れたり動いたりして、噛み合わせが変わることがあります。噛み合わせが変わると、顔貌に影響するリスクがあるだけでなく、口腔内の健康が阻害されたり、全身の健康まで脅かされることがあります。「噛み合わせは変化するもの」という認識を持ち、定期検診でチェックを受けるようにしましょう。

次回の歯科コラムは、10月28日(金)の公開を予定しております。ぜひ、お楽しみに。

新宿スワン歯科・矯正歯科
歯科医師
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